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伊藤博 (万葉学者) : ウィキペディア日本語版
伊藤博 (万葉学者)[いとう はく]
伊藤 博(いとう はく、1925年7月1日 - 2003年10月6日)は日本文学者万葉学者)。筑波大学名誉教授。哲学者筑波大学大学院人文科学研究科教授の伊藤益は息子。
==来歴・人物==
長野県出身。京都大学文学部学科卒業。斎藤茂吉の『萬葉秀歌』の影響により万葉集研究を志す〔 。京大在学中、澤瀉久孝の下で『万葉集』などの上代文学を学ぶ。筑波大学教授、共立女子大学学長を歴任。その他には萬葉学会代表も務めた。
伊藤は、一首ごとに注釈をつけるという万葉研究の伝統的な研究手法に疑問を抱いており、万葉集は複数の歌からなる歌群によって構成され、全体で一つの物語となると考えていた〔 。この観点で執筆された注釈書『萬葉集釈注』(全10冊別冊3)は、1995年から集英社より刊行された。これは、個人による全巻全首を対象とした注釈書としては、澤瀉久孝以来の業績であつた〔 。2000年、同著作で第11回斎藤茂吉短歌文学賞を受賞した。
2003年、角川ソフィア文庫版『万葉集』の改訂作業の途上で死去した。遺作となった『新版 万葉集 ー 現代語訳付き』ではいくつかの新解釈がされていた。未筆部には『萬葉集釈注』に忠実な解説、口語訳が補充され、2009年に刊行された〔


抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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